【解説】いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。(ジュリア・キャメロン著)

今回は私が幸せに生きるための道筋を見つける手助けをしてくれた書籍をご紹介します。

ジュリア・キャメロン著:
いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。



本書について

30年で400万人が読んだベストセラー「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」を受けて、具体的なメソッドを紹介する本として2022年7月に発行されました。
リタイアした人が直面する、有り余る時間、手持ち無沙汰、将来への不安ーなどの問題に対し、4つのツールを用いて12週間にわたる創造性開発のワークショップを提示しています。
まだその年齢に達していないという方も、4つのツールは非常に役立つものとなっています。本記事を見て興味が湧いたら、是非本を手に取って実行してみてください。

本書で語られる4つのツール

本書では以下4つのツールを実践することで、内なる自分の「ずっとやりたかったこと」を再発見し行動に移す手助けをしてくれます。

モーニング・ページ

これは毎朝起きたらすぐにA4ノート3ページ分、頭に浮かんだことを書きましょうというものです。
目的は頭の中にある考えを「排水」することです。
大事なのは「紙に手書きする」こと、「朝起きたらすぐに書く」こと、「誰にも見せない」ことです。掘り下げて解説する前に、前提として知っておきたいのが「理性脳」と「アーティスト脳」の存在です。

普段私たちは、心の赴くまま好き放題行動しているわけではなく、理性を持って行動しています。
理性脳が働いているおかげで、家で1日中ゲームをしていたい欲求を抑えて会社へ行きます。
一方、子供の頃は好奇心や興味の赴くまま行動します。階段を10段飛ばしで一気に飛んでみようとしたり。
理性脳は子供から大人になるにつれて優勢になってきます。普通に考えて階段を10段飛ばすとケガするでしょ、と考えるようになるのです。
モーニング・ページは、大人になるにつれて忘れられてしまった、子供の頃のような「内なるアーティストな部分(アーティスト脳)」を呼び覚ますことに繋がります。

理性脳とアーティスト脳についてお話ししたところで、モーニング・ページを書くにあたって大事な3つ「紙に手書きする」「朝起きたらすぐに書く」「誰にも見せない」についてお話します。


・紙に手書きする
これはスマホのメモ書きではNGということになります。理由は、手書きをすることでスマホで文字を打つよりテキスト化されるスピードが落ち、同時に考える速度が落ちるためです。考える速度が落ちることにより脳が疲れる=理性脳の働きを弱めることが狙いです。理性脳が弱くなるとどうなるかお判りでしょうか?そう、アーティストな部分が顔を出し始めるのです。
ちなみに本書では分量を”目安はA4サイズを3ページ分”と書かれていますが、英語が翻訳されたものですので日本語で書く場合には”A4サイズのノートの見開き半分(1ぺージ分)”で問題ないようです(30分程で書ける分量)。
(ちなみに筆者は1ページ分40~50分程かかっています。)

・朝起きたらすぐに書く
目が覚めたらできるだけ早くにモーニング・ページに取り掛かりましょう。
朝起きたら一番にスマホを見るという方も多いのではないでしょうか。寝起きにメッセージやSNSのチェックをしてしまうと、膨大な情報が一気に頭に流れ込んできてしまいます。
著者は早く始めれば始めるほど、その効果は大きくなるだろうと書かれています。

・誰にも見せない
モーニング・ページは内なる自分との会話なので、誰にも見せてはいけません。誰かに見せることを前提にすると、よそ行きの文章になりありのままの考えを文字に起こすことはできません。日記とは異なりプライベートなもので、何にもとらわれることなく頭に浮かんだ考えやセリフを書いてみてください。モーニング・ページは「内なる自分との対話」です。

以上がモーニング・ページの注意点です。
100均でもA4ノートは売っていますので、試しに購入して明日の朝から書いてみてください。想像以上の大きさにびっくりすると思います。途中で書くことが何も思いつかないこともあると思いますが、その場合は、「書くことが何にもない。書くことが何もない。・・・」と記載して問題ないと著者は言っているようです。その文字を書いている間に別のことが思い浮かんでくるかもしれません。

アーティスト・デート

アーティスト・デートは、週に一度、一人で出かけて興味を引くものや魅了するものを探す遠足です。
モーニング・ページというワーク(仕事)は比較的実行に移しやすい一方、このアーティスト・デートは”遊び”と表現されています。
大事なのは「週に一度、一時間ほど行うこと」「一人で行くこと」「予定を入れたらなるべく動かさないこと」です。一つずつ解説します。

・週に一度、一時間ほど行う
お金をかけなくて良いし、風変りである必要もないと本書では語られています。
気になっていたインテリアショップへ立ち寄る、本屋で行ったことのないコーナーへ行ってみる等ごく単純なことで構いません。また、出かけた結果退屈してしまったり、結果が出なくても構いません。自分にできそうな10の冒険リストを作成し、毎週1つずつこなしていきます。続けていくうちに自分が意外な方向へ進んでいることを実感するはずです。

・一人で行く
”あなたの内なるアーティスト”とのデートです。誰かと行動して、「楽しんでくれているかな?」と気を使う余裕はありません。この時だけは、内なるアーティストを喜ばせるよう一人で行動してみましょう。

・予定を入れたらなるべく動かさない
アーティスト・デートを予定に入れておかないと、「でもあれもあらなきゃ」「他にこんな予定があったな」「目的地が遠くて億劫になってきたな」と理性脳が働いてしまいます。そのため、本書ではスケジュールに組み込んでしまい安易にキャンセルしないようにしようと言われています。

ソロ・ウォーキング

一週間に2回、一人で何持たずに行う20分の単独ウォーキングです。
スマホも持たず歩くことで、新しいひらめきを得ることができると語られています。
何も考えずに周囲を観察して新たな発見があったり、問題をもってソロ・ウォーキングに行きじっくり向き合うことで解決策を思いつくかもしれない。
本書では腕を組んで歩いていた老夫婦を見、おおらかさと信頼し合う美しさを感じて、「老いるのもそんなに悪くないかも。」と考えた人の事例が紹介されています。
スマホを持ち歩き、音楽を聴きながら歩いている人がほとんどの現代、ソロ・ウォーキングの時間を作ることでより明晰になり、新たなひらめきが得られるかもしれません。

メモワール

一週間に一度、過去を順に振り返ることで過去のアーティストな自分を再発見するものです。
人生の大傑作を書く必要はなく、本書に記載されている質問に答えていくプロセスを踏みます。
過去に抱いていた自分の中のアーティストな部分を再発見し、深く追求したいものを明確化することができます。それが普段の生活の楽しみや喜び、ひいては人生の目的を再発見することに繋がるかもしれません。

実践して起きた変化

実際に筆者が4つのツールを用いてワークショップを実践してみた結果、自身に起きた変化をご紹介します。

1.書くことが好きになった

モーニング・ページを書き始めて1週間も経たないうちに、書くことの虜になっていることに気が付きました。よく、「書くことは偉大」と聞きますが、その意味を理解しました。書くことで悩み・気になっていること・やるべきこと・やりたくないこと等々が文章にアウトプットされ頭の中がすっきりします。単に備忘として文字に起こしているからではなく、その過程で悩みに対する考えや解決策まで考え抜くとができるからです。今ではモーニング・ページが心の拠り所になっています。
その他、旅行先で写真を撮ることよりも日記帳に旅先で感じたこと、興味を持ったことを記載する機会が増えました。写真ももちろん取りますが、文字で書く方が鮮明に旅行の思い出を残せているのではないかと感じています。

2.自分を深く理解することができた

とにかく本書では昔の自分、今の自分、これからの自分と徹底的に向き合うことになります。メモワールで過去に見ていた夢を思い出し、今はどうなっているのか、今後どうなっていきたいのかを4つのツールで掘り下げて考えることができます。特に毎日実施するモーニング・ページではワークショップで定められている課題とは関係なく、その時感じていることを朝一のクリアな頭でじっくり考え抜きます。
筆者は自分にとっての幸せやなりたい姿、それをかなえるために今日は何をするのか・しないのかをよく考えています。毎日続けることで、自分というものを日々理解することができて心地よさを感じています。

さいごに

著書『いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。』を解説してきました。
何となく将来に不安を感じている、幸せに生きる方法が分からない、日常が単調で色あせているように感じる等、日々モヤモヤしながら過ごしている方は多いと思います。
今回ご紹介した本書の12週間のワークショップはとても素晴らしいものだと思いますが、個人的には全てを実行しようとしなくても大丈夫だと思います。本書はリタイアした方向けのため、平日仕事の前に30分超モーニング・ページを書くのは現実的でないと感じる方も多いと思います。ですが、休日だけ書いてみたりアーティスト・デートを実践してみてください。きっと、少しずつ夢中になれるものや目標が見えてくるはずです。まずはA4サイズのノートを買いに行ってみてはいかがでしょうか。

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